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アビー・リンカーン -- THAT’S HIM! --

秋の夜長にヴォーカルアルバムの一枚でも・・・ということで、今晩はボクの大好きなアビー・リンカーンのアルバムをまずは古いのからこの一枚!

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ザッツ・ヒム+2Link

  • アーティスト: アビー・リンカーン
  • メーカー・販売: ビクターエンタテインメント
  • アマゾン価格: ¥ 2,520
  • 売り上げランキング: 763,724位
  • リリース: 1999-09-22
  • ジャンル・カテゴリー: CD

この1957年録音のアルバム「THAT'S HIM!」、アビーのヴォーカルをサポートするバックがソニー・ロリンズ(ts)、ケニー・ドーハム(tp)、ウィントン・ケリー(p)、ポール・チェンバース(b)、マックス・ローチ(ds)と、とにかく豪華で当時、乗りに乗っているメンバーで構成されている。

敬愛するビリー・ホリディの歌をエモーショナルに歌い上げているアビーの声もさすがに若くてハリがある・・・当たり前か!50年前だもんな。
アビーの情熱的でありながらも語りかけるような、時にはささやくような歌い方は、すでにこの20代半ば頃から形成されつつあるとうのも驚きだが・・・、ついつい心から聴き入ってしまいますね。
彼女のアルバムはほとんど持っていますが、近年のアルバムはこれまた年輪の刻まれた渋さのある語り歌で大好きなんだな。

ボクはロリンズのバラッド、とくにストレートでメロディアスなバラッドはサクソニストの中では絶品ものだと思っている。
このアルバムでは若き歌姫アビーの歌伴ながらも、それこそ太く逞しい腕でアビーを優しく包み込むようなテナーがとても素晴らしいのだ。
アルバム冒頭のロリンズの太いテナーで始まる「STRONG MAN」なんて曲は、まるでアビーがロリンズのことを歌っているのでは?なんて思ったりするのはボクだけだろうか?

他の共演者も名演だね。ケニー・ドーハムのしっとりとしたペットの音といい、ウィントン・ケリーの転がるような美音のピアノ、ポール・チェンバースの堅実ながらもメリハリのきいたベース、マックス・ローチのブラシワークと聴きどころが一杯!
一流どころがバッキングすれば、かくありきという最高のヴォーカル作品に仕上がっており、若い頃のアビーの傑作アルバムというのも頷けるな。

それにしても、ジャケットの写真を見て思うが、後に映画俳優にもなったいうアビー、確かに愛くるしい美人だね。共演しているマックス・ローチと結婚したのは、確かこのアルバムの後だったかな。

     

— posted by ティダ at 05:32 pm       

与世山澄子 -- INTRODUCING --

大好きな女性ジャズ・ヴォーカリストの初紹介は、ボクが最も心を惹かれて止まない与世山澄子さんだ。ボクなどが言うまでもなく、ジャズヴォーカル・ファンなら彼女の名前を知らない人はいないだろう。
沖縄で生れ育ち、6?才になった現在でも、那覇でご自身の経営する「インタリュード」というジャズ・ラウンジで歌っている、大ベテランの偉大なるバラード・シンガーである。

昨年(2005)夏、20年ぶりに彼女にとっては4作目になるNewアルバム「INTERLUDE」を出している。ご自身の店「インタリュード」に録音機材を持込んでレコーディングされたアルバムだ。

この20年ぶりの新作「INTERLUDE」の発売をきっかけに、彼女の過去の3作品もCDで復活再販になっている。彼女の過去のアルバムは久しく再販すらされていなかったので、ファンの一人としてはたいへん嬉しい限りである。
しかし、その反面、日本のジャズ音楽市場が如何ほどのものかは知る由も無いのだが、紛れもなく日本のジャズ・ヴォーカルの歴史を塗り替えた本物のジャズ・ヴォーカリストとしてのエモーショナルな歌心に溢れた彼女の作品が、こうしたきっかけでも無い限りに復刻されないという、商業ベース優先の日本の音楽市場のあり方に残念さも思える。

さて、今回、紹介する与世山さんのアルバムは、23年前の1983年に発売された彼女の初アルバム「イントロデューシング」である。
ボクが与世山さんの歌の虜になったきっかけのアルバムだ。

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イントロデューシングLink

  • 情報取得失敗

23年前の当時、ボクは既に島でジャズ喫茶を開業していた。彼女を知ったのは店で購読していたジャズ雑誌のレコード会社の広告からだった。
典型的な黒髪の島美人顔の彼女のポートレート写真のそのジャケットは、地味さが伺えたものの、彼女の輝く大きな瞳に惹かれるかのように、ボクは即座にレコード屋に予約注文を入れたのを今でも憶えている。

いつもながらレコードが手に入った日は針を落とすまでがワクワクしてたまらない。彼女のアルバムも当然のごとくそうだった。
そーっと針を降ろす。
山本剛のピアノによる短いイントから静かに彼女の歌が始まる・・・。
1曲目の「エンジェル・アイズ」、マット・デニスの曲として知れわたっているスタンダードの名曲だ。
おおよそ日本人とは思えない太目の声質とともに、英語の不得意なボクにでさえ、はっきりとわかるほどにクリアな英語で歌っているのがすぐさまわかる。
それまでも日本人のヴォーカリストものは聴いてはいたが、沖縄米軍のキャンプのクラブなどを中心に20年あまりに鍛え上げられてきたという彼女のその歌い方には、ボクが知っている他の日本人ヴォーカリストとは歴然とした差があるほどの、まさに本物のジャズ・ヴォーカリストとしての実力のほどに、この1曲目からしてボクの心は吸い込まれノックダウンされた。

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このアルバムのキャッチコピーでは「日本のビリー・ホリディ」というような冠が与えられてはいる。彼女のジャズ・ヴォーカリストとしての歌の雰囲気を表現するには、一番わかりやすい言葉かも知れない。
確かに彼女が歌手として敬愛するビリー・ホリディに合い通じるフレージングや声の出し方といった雰囲気がそう感じさせているのかも知れないが、ボクには聴いていくうちに、まったく異なる不思議な感覚を覚えた。

本場の米国人のイントネーションとも異なる独特の節回しとでもいうのだろうか、古来からの沖縄の島唄のニュアンスも何となくミックスされたような、つまり沖縄の土壌で育まれたらこその彼女のオリジナリティさが強く伝わってくるのである。このことは、アルバムでライナー・ノーツを書かれているジャズ評論家の野口久光さんや青木啓さんも述べられている。当時、ライナー・ノーツを読みながら、ボクもウンウンと頷いたものである。

だらだらと長文になっているので、少しセーブしながら以後の楽曲については書いていこう。
「あなたの面影」はミュージカル・ナンバー。ここでも淡々と歌い上げる中にもしっとりとした感情が移入さた素敵なバラードだ。

「わたしの彼氏」、彼女の深いエモーショナルな女心の歌に、峰厚介のテナー、彼とすぐさまわかるトーンと抑制されたフレーズ構成で雰囲気を盛り上げている。

「ドント・エクスプレイン」、いわずもがなビリー・ホリディの歌で有名なバラード曲だ。感情豊かにメリハリを効かせながら歌い上げる・・・、何も言えないほど美しく素晴らしい。

「サマー・タイム」、ボクの好きな曲だ。これはオペラ・ナンバーで、インストものでもよく取り上げられる曲だ。ボーカルでいえばボクはすぐにエラのしっとりとした歌が心に浮かぶ。彼女もエラと同様にスローなバラードで美しくしっとりと歌い上げている。

「恋人よ我に帰れ」、バラードから一転してファーストなテンポの曲。軽快なバックにしてダイナミックさを加味したエモーショナルな表現に加えて、彼女のフレージング・・・独特の雰囲気のアドリブでのノり方が聴ける。

「イースト・オブ・ザ・サン」、ミディアムテンポの曲。短い曲ながらバックを務める山本、岡田、村上が凄くいい味を出している。ここでは、まるで山本剛ピアノトリオ+彼女って感じで楽しい。

「ニューヨークの想い」、言わずとも知れたビリー・ジョエルの曲だ。本アルバム中、最も傑作であろう。彼女のエモーショナルさがすごい伝わってくる。峰のテナーもすごくいい。彼の箍が外れそうで外れない抑制の効いたアドリブがこの曲の雰囲気を最高に盛り上げているような気がする。

最後の「ユーアー・ゲッティング・トゥ・ビー・アー・ハビット」、いいバラードだ。彼女の優しくチャーミングな歌い方がすごく魅力的だ。

    ※[イントロデューシング]履歴
  • LPレコード:テイチク(GU-2006) オリジナルLP 83年発売
  • CD:テイチク(30CH-116) オリジナルジャケットCD 86年CD化発売
  •    テイチク(TECP-18694) ジャケットを変えての再発売
  •    テイチク(TECI-1114) オリジナルジャケット 05年再発売

   

— posted by ティダ at 01:12 am       

ヴォーカルもの

ヴォーカルものは昔から大好きなのだが、この数年とくに聴くようになってきている。
で、コレクションBOXの記事のカテゴリ分けでヴォーカルものだけは単独にすることにした。

Jazz に限らず他のジャンルの音楽も含めて、ヴォーカルものはとりわけ女性ヴォーカリストが好みなのだが、ボクの嗜好は、長年聴いてきた積み重ねでもないだろうけど、自分でも案外と一つの方向に強く向いていっているような気がしている。
まっ、このことについてはヴォーカルものだけに限った話しではなく、インストものにも当てはまることなのだが・・・。
その嗜好性への強さだが、基本的にどちらもインスパイアーされる・・・グっと感情移入ができるような「モノ」、とにかく自分のその時々の感性に訴えかけてくるほど絶対的に歌心溢れる「モノ」への強さだろうか。

だからボクの今のコレクションは、やれ白人の美女系がいいとかセクシー系がいいとかといった外面的な好みから入るモノや、Jazz ヴォーカルはやっぱ外国人でなくっちゃ!といった変に偏った拘りからのモノ集めにはなっていないと思っている。
と言って、ボクにもこれまで偏った拘りがまったく無かったわけではないよ。
病み付きになり始めた若い頃には当たり外れ覚悟で興味を引くレコードを買いまくり、結果的に高い授業料?を払ってしまったという苦い経験も沢山あったしね。

まっ、大したコレクションでもないので自慢しようとも考えていないので、これから徐々に紹介していくアルバムやミュージシャンがティダの嗜好だと思って、軽く読んでいただければ幸いかな?

— posted by ティダ at 11:32 am       

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